福岡県北九州市の日帰り手術専門クリニック「北九州まつむら日帰り外科クリニック」です。当院では、重度の手掌多汗症患者さまを対象に、胸腔鏡下交感神経遮断術(ETS)による治療を行っています。
このようなお悩みや疑問はありませんか?
手掌多汗症はなぜ起こるの?その原因は何?
手掌多汗症に対する対策や治療にはどのようなものがあるの?
本記事では、このような疑問をお持ちの方に向けて、手掌多汗症の原因や対策、治療法について解説します。ぜひご参考ください。
手掌多汗症とは
多汗症には、全身の汗の量が増える「全身多汗症」と、ワキや手など特定の部位に多く汗をかく「局所多汗症」の二つのタイプがあります。そのうち、手のひらに多量の汗をかき、日常生活に支障をきたすほど症状が顕著な場合を「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」と呼びます。
手掌多汗症は、手のひらに大量の汗をかき、ときには汗が滴り落ちることもあります。このような症状が続くと、日常生活や社会生活に影響を及ぼす可能性があります。
手掌多汗症の原因
手掌多汗症は、緊張やストレスに伴う精神性発汗とされ、手に分布する交感神経の活発化が関与していると考えられています。
交感神経には手の汗腺を刺激して発汗を促す働きがあり、通常は緊張や暑さを感じたときに活発になります。しかし、手掌多汗症の方では、この交感神経が常に活発化した状態となり、手のひらに大量の汗をかいてしまいます。
なぜ交感神経が活発化すると手のひらに集中的に汗が出るのかについては、現時点では明らかになっていません。
手掌多汗症の対策
手汗の対策として一般的なのは、汗をこまめに拭き取ることです。一時的な対策ではありますが、タオルなどで手汗を拭き取ることで、不快感を軽減できます。また、塩化アルミニウムなどを塗布して汗腺を塞ぎ、汗の分泌を抑制する方法も効果的です。
さらに、手掌多汗症は緊張やストレスに伴う精神性発汗とされるため、精神的に不安を感じる場面を避け、ストレスを溜め込まないことも重要です。
これらの対策を行っても症状が改善しない場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることが推奨されます。
手掌多汗症の治療法
手掌多汗症の治療は、大きく「内科的治療」と「外科的治療」に分けられます。
内科的治療では、外用薬(塩化アルミニウムなど)や内服薬(抗コリン薬)、イオントフォレーシス、ボトックス注射などを用いて、多汗をコントロールします。一方、外科的治療では、手のひらの多量の汗を引き起こす交感神経を部分的に遮断する「胸腔鏡下交感神経遮断術(ETS)」が行われます。
実際の治療では、患者さま一人ひとりの状態や症状の程度、これまでの治療経験などを考慮し、最適な治療方針を検討していきます。
まとめ|手掌多汗症の原因を知り、適切な治療を受けよう
手掌多汗症は、緊張やストレスに伴う精神性発汗とされ、その原因には手に分布する交感神経の活発化が関与していると考えられています。対策としては、塩化アルミニウムを使用することや、精神的に不安を感じる場面を避け、ストレスを溜め込まないことが重要です。
これらの対策を行なっても症状が改善しない場合は、医療機関を受診し、適切な治療を受けることが推奨されます。
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2024年10月1日に福岡県北九州市に開院予定の日帰り手術専門クリニック。
北九州まつむら日帰り外科クリニックでは、内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術で鼠径ヘルニアや手掌多汗症を治療します。