福岡県北九州市の日帰り手術専門クリニック「北九州まつむら日帰り外科クリニック」です。当院では、内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術で鼠径ヘルニアを治療しています。
足の付け根にふくらみや違和感があり、「もしかすると鼠径ヘルニアかもしれない」と感じていても、どのような病気なのか、どのような検査で診断されるのかが分からず、不安を抱えている方は少なくありません。
鼠径ヘルニアは、初期には痛みを伴わないことも多く、症状の現れ方には個人差があります。そのため、正確な診断には医師による診察を基本とし、必要に応じて画像検査を組み合わせた総合的な判断が重要です。
この記事では、鼠径ヘルニアとはどのような病気なのかという基本的な知識から、主な症状、検査と診断の流れ、放置した場合のリスク、治療法までを分かりやすく解説します。
鼠径ヘルニアとはどのような病気?

「ヘルニア」はラテン語で「飛び出す」という意味があり、「鼠径(そけい)」とは、足の付け根にあたる部位を指します。つまり、鼠径ヘルニアとは、足の付け根である鼠径部に発生する臓器の脱出を意味します。
具体的には、腹腔内にある小腸や大腸、内臓脂肪などの組織が、腹壁の筋肉にあるすき間(ヘルニア門)から皮膚の下へ飛び出してくる状態です。このため、足の付け根周辺に、ピンポン玉ほどのやわらかい膨らみが出現することがあります。
典型的な症状としては、立っているときやお腹に力を入れたときに膨らみが目立ち、仰向けになると自然にへこむという特徴が挙げられます。成人の鼠径ヘルニアは、女性よりも男性に多く見られ、特に中高年の男性に好発する傾向があります。
鼠径ヘルニアの主な症状
- 足の付け根の付近(鼠径部)に、ピンポン玉くらいの膨らみが現れる
- 膨らみは、立った状態やお腹に力を入れると現れ、仰向けになると引っ込み元通りになる
- 鼠径部に引っ張られる感じや違和感を覚える
- 長時間歩いていたり、立っていると鼠径部に痛みなどの違和感を感じる
鼠径ヘルニアの検査と診断方法

鼠径ヘルニアの診断は、まず医師による問診と、実際に患部を確認する視診・触診を行います。
問診では、どのような症状がいつから出ているか、日常生活に支障があるかなどを伺います。その後、立ったり横になったりした状態で鼠径部の膨らみを確認します。多くはこの段階で診断がつきますが、判断が難しい場合には画像検査を行います。
画像検査では、主に超音波(エコー)検査を用います。患部に機器をあて、腸や脂肪の飛び出し具合やヘルニアの種類を詳しく調べます。膨らみがはっきりしない場合や、肥満、再発などでエコーでの判断が難しい場合には、CT検査を行うこともあります。CT検査では、筋肉の隙間や腸の位置関係をより正確に把握することができます。
最終的には、これらの情報を総合して、ヘルニアの有無や進行度を判断します。
鼠径ヘルニアの放置は危険
鼠径ヘルニアは、発症初期には鼠径部の膨らみなどの症状が軽く、「痛みが少ない」「日常生活に大きな支障がない」といった理由から、受診をためらい放置されてしまう方も少なくありません。しかし、鼠径ヘルニアを放置すると症状が徐々に進行し、嵌頓(かんとん)と呼ばれる危険な状態を起こすリスクが高まります。

鼠径ヘルニアの嵌頓とは
鼠径ヘルニアの嵌頓とは、脱出した腸管がヘルニア門にはまり込み、強く圧迫されて元の位置に戻らなくなった状態を指します。嵌頓を起こすと、腸管の血流障害や腸閉塞の発症、腸管壊死(腸が壊死してしまう状態)、腹膜炎の発症など、重篤な合併症につながる可能性があります。
嵌頓は、鼠径ヘルニアが進行した場合だけでなく、発症初期であっても起こる可能性があります。このようなリスクを考慮すると、鼠径ヘルニアは症状が軽いうちから早期に診断を受け、適切な治療方針について専門医と相談することが重要です。
鼠径ヘルニアの治療法

鼠径ヘルニアの治療は、手術以外に根本的な方法はありません。鼠径ヘルニアは、筋肉や腹壁(筋膜)の構造が弱くなることで生じる病気であるため、薬によって治癒することはなく、また、一度生じた腹壁のすき間を筋力トレーニングなどで補強し、元に戻すこともできません。
鼠径ヘルニアの手術方法は、大きく分けて「鼠径部切開法」と、内視鏡を用いた「腹腔鏡手術」の2種類があります。いずれの術式においても、弱くなった腹壁を補強する目的で、医療用メッシュを用いて修復する方法が一般的です。
従来は入院を前提とした治療が主流でしたが、近年では医療技術や麻酔管理の進歩により、患者さんの状態によっては日帰り手術が可能となっています。日帰り手術の普及により、身体的な負担だけでなく、仕事や日常生活への影響を抑えた治療が受けられるようになっています。
鼠径ヘルニアの検査に関するよくある質問(Q&A)

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鼠径ヘルニアはどのような検査で診断されますか?
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多くの場合、医師による問診と視診・触診で診断が可能です。
立った状態やお腹に力を入れた状態で鼠径部を確認し、膨らみの有無や性状を評価します。典型的な所見が認められる場合には、医師の判断により、画像検査を行わずに診断がつくことも少なくありません。
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必ず画像検査を受ける必要がありますか?
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必ずしもすべての方に画像検査が必要というわけではありません。視診・触診で診断が明確な場合には、追加の検査を行わないこともあります。
ただし、膨らみが分かりにくい場合や、再発が疑われる場合、肥満などで診察が難しい場合には、画像検査を行うことで、より正確な診断につながります。
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超音波(エコー)検査では何が分かりますか?
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超音波検査では、腸や脂肪組織が腹壁のどこから脱出しているか、ヘルニア門の位置や大きさ、ヘルニアの種類などを確認できます。体への負担が少なく、放射線被ばくもないため、鼠径ヘルニアの検査として広く用いられています。
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CT検査が必要になるのはどのような場合ですか?
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超音波検査で判断が難しい場合や、両側性の鼠径ヘルニア、再発例、嵌頓が疑われる場合などでは、CT検査を行うことがあります。CT検査では、筋肉や腸管の位置関係をより詳細に把握でき、治療方針の決定に役立ちます。
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症状が軽くても検査を受けた方がよいのでしょうか?
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症状が軽い場合でも、検査を受けることが推奨されます。
鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、放置すると徐々に進行する病気です。また、重篤な合併症である嵌頓は、初期の段階であっても起こる可能性があります。違和感や膨らみに気づいた時点で、早めに医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。
鼠径ヘルニアの治療は北九州まつむら日帰り外科クリニック

福岡県北九州市の北九州まつむら日帰り外科クリニックは、鼠径ヘルニアに特化した専門クリニックです。当院では、内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術で鼠径ヘルニアを治療しています。腹腔鏡手術は、鼠径部切開法と比べて傷が小さく、術後の痛みも少ないため、早期の社会復帰が期待できます。
診療を担当する松村院長は、外科専門医(日本外科学会認定)、消化器外科専門医(日本消化器外科学会認定)に加えて、日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科 鼠径ヘルニア)を取得しています。技術と経験に基づく内視鏡日帰り手術による治療を提供致します。
鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。

2024年10月1日に福岡県北九州市に開院予定の日帰り手術専門クリニック。
北九州まつむら日帰り外科クリニックでは、内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術で鼠径ヘルニアや手掌多汗症を治療します。